独立を考え始めた頃、自分はずっと「不安がなくなったら動こう」と思っていました。準備が足りない、経験が足りない、お金の余裕もない。そう感じるたびに、もう少し様子を見ようと先延ばしにしていました。
でも結局、不安が消える日は来ませんでした。むしろ調べれば調べるほど、知らなかったリスクが増えて、不安は減るどころか膨らんでいく一方でした。今振り返ると、当たり前のことです。行動しないまま情報だけを集めても、不安の材料が増えるだけで、それを乗り越える力はつきません。
不安は消すものではなく、抱えたまま歩くもの
自分が独立してから気づいたのは、不安は消してから始めるものではなく、抱えたまま始めて、少しずつ小さくしていくものだということです。最初の頃は、契約が取れるか、収入が続くか、そんな不安を毎日感じていました。それでも一件ずつ仕事をこなし、小さな結果を積み重ねていくうちに、不安の質が変わっていきました。消えたわけではありません。ただ、扱い方が分かってきたのです。
不安というのは、多くの場合、経験の不足からくる想像です。やったことがないから怖い。だから、やってみることでしか分からないことが山ほどあります。頭の中で何百回シミュレーションしても、実際にやってみたときの手触りとは全く違うものでした。自分はこの違いに気づくまで、随分と時間を無駄にしたと思っています。
完璧な準備よりも、動きながらの修正
経営者としてホームページ制作の仕事をしていると、お客様からも似たような相談をよく受けます。独立したいけれど不安で踏み出せない、という声です。そのたびに自分が伝えるのは、不安をゼロにしてから動くのではなく、動きながら不安の正体を確かめていく方が早いということです。完璧な準備を待っている間に、機会も、経験も、積み上がるはずだった時間も過ぎていきます。
不安を感じること自体は悪いことではありません。慎重さの表れでもあります。ただ、その不安を理由に動かない選択を続けていると、いつまでも同じ場所に留まったままになります。自分はそれを身をもって経験しました。
今の自分が言えるのは、不安を消してから始める必要はないということです。不安を抱えたまま、小さく一歩を踏み出す。そこから見える景色や気づきが、次の不安を減らしてくれます。完璧な安心を待つより、不完全なまま動き出す方が、結局は早く前に進める。自分はそう考えています。